■工藤祥子氏 連載コラム■

 

第一篇 中央教育審議会の「学校における働き方改革特別部会」にあたり

2017.8.13


 

皆さま、こんにちは。

全国過労死を考える家族の会 公務災害担当、神奈川過労死等を考える家族の会 代表の工藤祥子と申します。

教働コラムズでは「教師の過労死を考える」記事を載せて頂きました。

今回も、コラムの欄を頂きました事、感謝しております。

 

さて、中教審の働き方部会での議論※が広がっていますね。

(※捕捉:2017年8月4日の中教審初等中等教育分科会「学校における働き方改革特別部会(第2回)」を受けて、次回開催の29日にまとめられる緊急提案の内容に関心が高まっている。)

 

私も、過労死で主人を亡くしています(⇒ 詳細を見る)ので、次回の中教審を注目している一人でもあります。

そこで主人が亡くなって10年間、公務災害で5年半、その後沢山の先生方の公務災害や教師の働き方について関わってきた経験や、「過労死等防止対策推進法」の法成立に関わることが出来た経験から、大きな力に対応するには、先生方が今何を考え何をしたらよいか、ちょっと私なりに考えてみました。

 

 

教師の働き方について、主人が他界した10年前は、全く見向きもされませんでした。

 

逆に、好きな仕事で沢山お給料を貰っていいじゃないかという世間の誤解した冷たい反応の中、同僚の沢山の先生方にご協力いただいて、闘ってきました。

 

教師の働き方が注目されだしたのは、ここ1,2年です。

 

こんな日が来るとは思わなかったので、本当に良かったと思う反面、今も主人と同じような働き方をしている多くの先生やご家族の皆様からの相談も増え続け、とても心が痛みますし、早く実効性のある改善がなされます様に、私も微力ながら出来る事を頑張っているところです。

 

 

 

教師の働き方の議論は注目されたばかりで、私も期待致しますが、これまで36年間も動かなかった問題なので、結論がすぐ出ることはなかなか難しいです。私も長年の取り組みからしても、物事が動くまでにはそれなりの議論と時間が必要です。

 

大きな力に対するには、感情的な議論をしても、これは教師だけでなく、安保法制、憲法の問題などなどこれまでも政府に対して色々な問題で声が上がっていますが、私自身は感情的になるより、論理的に、ではどう働き方改革を変えて行けばよいかを考えた方が良いかと思います。感情的な意見はともすると文句として切り捨てられてしまう危険性があります。

教師の多忙性、給特法の問題は、行政側も良くわかっていますが、やはり給特法成立から46年間、根本から変えられなかった問題ですので大変難しい事なのでしょう。

 

 

 

そして、もし皆さんが国に意見を言うとき、どのような意見が言えるでしょうか。

私もそうですが、なかなかきちんとした改善策をいう事は難しい事だと思います。

専門家の皆さまが、頑張って中教審で意見を述べて頂いています。

そこまでの知識は専門家の皆様に全幅の信頼を託してお願いをするとして、私たちは今後、少しでも改善を進める為の力として、今の教師がどういう権利の下に置かれているかという現状をしっかり知り、何かしらの改善策がなされる前に何をしたら良いか備える時ではないかと思います。

そして、悲しいですが自衛のために、今自分や家族を守るために出来ることも同時にしなければなりません。

 

ご家族の皆様にも、出来ることはあります。

これは遺族として、お伝えしたい事でもあります。

 

備えあれば憂いなし!です。

教師は、私もそうでしたが、自分たちの権利に対してとても無関心な部分が多いかなと思います。これは、上手く上からの伝達機能が降りてこない行政の仕組みや、給特法の仕組みが分からなくなってしまっていて当然だと思います。

それらについて知ったうえで、中教審のこの部会で「何が」話し合われていないか「何が」必要かを具体的に考えていく事がこれから大切になるかと思います。

 

先生方からの、現場の働き方を踏まえて具体的に出される提案や意見は、当然無視できなくなると考えています。

29日にどのような内容が出されるか私も分かりませんが、各方面でここに対する対応を考えている事は確かで、私も過労死という立場からのアプローチを考えています。

29日の後、どう動くかによって、改善される余地はまだ残っていますし、今はこれからどう変えられるのかに重点を置いて動く事です。

 

 

 

公務災害でもそうですが、やはり国を相手にする事は大変難しい事で、国、相手側にどんなに理不尽な事を言われても、対抗できるような知識と冷静さがないと対応できません。本当に私も悔しい想いをしてきて、その度に対抗できる力をつけるべく、勉強致しました。自分が認定された後も、そして今も何件か関わる中で、色々な作戦立て、何が効果的か、訴えるメリハリが大切というのが私なりの考えです。

 

「過労死等防止対策推進法」成立まで、大変長い道のりを、ずっと以前の遺族の方から、直近の当時の私に至るまで、本当に分からない事ばかりを必死で勉強して沢山の方々にお願いをしてきた経緯もございました。

 

色々と考え方はありますが、先生方が教育行政についての理解を深めつつ、先生方からの「働き方改革への具体的なアイデア」を発信して頂けたらとても強い力になっていくと、私の主観で申し訳ございませんが、私の立場からはこのように考えております。

これから、スペースを頂いて、不定期にはなりますが、教師の権利や知って頂きたい事、出来ることを少しずつコラムに書かせて頂きたいと思います。

 

 

 

 

先ほど、我が家ではお盆の迎え火を致しました。主人も帰ってきていると思います。まずは送り火が終わるまで、先生方もこの貴重なお休みをご家族の皆様とゆっくりお過ごしください。

 

部活未亡人だった私は本当に未亡人になってしまいましたが、私のような思いは、これ以上先生方、ご家族の方々にして欲しくないです。

そんな想いで書かせて頂きました。

私も主人とゆっくり話をして、今後の事など聞けたらよいな~と思っています。

また送り火が終わりました後で、少しずづコラムを書かせて頂けましたら幸いです。

 

どうぞよろしくお願い致します。

少しでも長く、良い夏休みをお過ごしください!    工藤祥子

 




 

⇒ 戻る

 

⇒ TOP

 

メディアの方へ

For the press or journalists

 

当サイトの全ての内容は引用可能です。

ご利用の場合は お問合せフォーム または下記メールアドレスまでご一報ください。

教員や教員家族、保護者への取材は、内容や地域をマッチングいたします。

We will offer every content in our site to you for publishing on your media.

If you would like to cite our contents,

please notify us in advance by Contact Us or the following e-mail address.

 

info@kyodo-bukatsu.net

 

教働コラムズ 

KYODO columns