学校の働き方改革 現職審議会

記者会見(12.12)

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【会見原稿要約】

 

 

 現職審議会の斉藤ひでみと申します。

 本日は、会見にお集まり頂き、有り難うございます。

 先月の会見以降、中教審の審議を、期待を持って見守ってきました。しかし、先日発表された中間まとめ案には、とても大きな欠陥があると感じました。この案が確定する前に、何とか行動を起こさないといけない。そう思い、急遽会見を行なわせて頂いた次第です。

 

 まず、僕たち現職審議会の動きを、簡単に振り返りたいと思います。

 最初は僕個人の話になりますが…僕は8月29日に中教審の審議を傍聴して以降、この動きをずっと追ってきました。ツイッター上で、この審議がどれほど大切か、この審議に注目が集まるよう、発信を続けてきました。というのも、この審議次第で、僕たちが長年苦しんで来た学校の働き方が大きく変わるかもしれない。今後50年の日本の教育を大きく左右する審議に思えたからです。

 そのうち、教働コラムズという、教員の働き方を考えるサイトもこの問題を扱うようになりました。少しずつ、ツイッターを始めとしたネット上で、動きが大きくなって行ったように思います。

 

 しかし僕の目からは、中教審の審議が、まだまだ十分には思えませんでした。というのも、議論が細かすぎる。登下校の見守り・給食費徴収・地域ボランティアとの調整・校内清掃など、学校の仕事を仕分けしようという、それが無駄だとは言いませんが、それであれば真っ先に部活動の仕分けをどうするのか。それについてもっと時間を取って議論してもらいたい。

 学校の働き方を、限られた時間で話し合うとしたら、中学高校は部活動の問題をどうするのか、小学校は1限から6限までみっちり授業が詰め込まれている実態をどうするのか。最優先はここであろうと。さらに、もっともっと教員の長時間労働の根幹に関わるもの、改革の本丸は給特法です。

 

 そういった思いを、僕は直接国に伝えないといけないと思い、9月に、思いを共有する全国の仲間と、現職審議会という任意団体を結成しました。そして先月、記者会見を行なったんです。

 

 その後発表されたのが、この中間まとめ案だったのですが。中間まとめ案を表にしたのがこちらです。

 細かい部分について、とやかく言うつもりはありません。良いと思います。それよりも、中高の教員にとって大事なのは、部活動のあり方です。

 僕たちが訴えたいのは、学校は第一に授業を行なう所、ということです。どこの国でも、ごくごく当たり前の学校教育の姿です。もちろん、学校教育の枠内で部活もできるなら、それに越した事はありません。しかし、それは授業や授業準備等の本務をしっかり行なった上で、余裕があれば、行なうべきことです。教育課程外という位置づけは、それを表します。

 

 これまで、僕たち教員は、悲鳴を上げながらも、なんとかだましだましやってきました。その裏で、心を壊して学校に出て来れなくなる者、過酷な勤務に耐えきれずに教職を去った者が沢山いたんです。部活があるから教員になるのを辞める、人材の喪失も沢山あったでしょう。

 ただでさえそんな状況の中、これからは、もっと深い学びを求める新しい学習指導要領が3年後、4年後に始まるんです。はっきりと、このままでは破綻すると断言します。

 決断するなら今です。

 どうすれば良いのか。簡単です。

 部活は、今すぐにでも、外部化に舵を切る。この方向を、具体的ロードマップとともに、はっきりと示してもらいたいんです。中教審の皆さんは、部活の位置づけをこう変えて欲しい(「部活は学校以外が担うべき仕事」)。

 部活は、学校のグラウンドを使ってもいいですが、教員の職務からは勿論、学校の業務からも切り離し、地域主体で運営する。やりたい教員は、いち社会人として、17時以降の私生活の中でやったらよいのです。

 今回のまとめが、すなわち国の決定になる訳ではないことはわかっています。だからこそ、中教審から文科省にこの案を提出し、それを、政治家の方なんかも含めて、議論してもらえたらよいのです。

 

 部活以外についてです。部活動の位置づけの見直しで救われるのは主に中学高校の教員です。小学校の教員の悩みは、授業が1限から6限までみっちり詰め込まれており、トイレに行く余裕すらない状況であるということです。また、全ての教科を教えるということも、改めて考えて、無理です。それに加え、英語も教えろとなってくると、どうしようもありません。

 小学校教員も教科担任制を進めるとともに、教員の数を大きく増やすしかないと思います。

 

 そして、給特法についてです。

 これについては、これまで中教審の場でほとんど議論されていません。意図的に避けて来たことは、明らかです。これについて、相原康伸委員が再三に渡って「給特法を議論しないといけない」という発言をしてきました。それに対して前回の審議では、ある委員から「給特法は必ずしも悪者ではない」という発言がありましたが、全くズレています。給特法体制の中で、半世紀に渡って、これだけ超過勤務が増大してしまった、それがまぎれもない事実だからです。

 これについては、僕たちは抜本改正を訴えてきました。4パーセントのいわゆる固定残業代を増やしてくれというのではなく、つまりは、残業には正規の残業代を出す。そのことで、超勤に歯止をかける。この改正が必要です。

 とはいえ、法律を変えるための議論となった場合、僕たち教員はもちろんのこと、僭越ながら今の委員さんだって、どういじれば良いのか分からないというのが本心ではないでしょうか。給特法の議論の為には、法律の専門家を多数招き、かなりの長時間、濃密な議論が必要だと思います。そうなった場合、今の中教審の中ではなく、改めてこれについて考える専門のワーキンググループを組織し直し、その場に議論を委ねるといったことが必要と思います。

 

 以上、3点についてお話ししました。

 まずは部活の位置づけをはっきりさせるということ。これ以上ゴニョゴニョとお茶を濁すような位置づけは必要ありません。部活は学校・教員の本来業務ではないと明確にする事。

 また、小学校の教員を救う為には、定数増が必要不可欠な事。

 そして、給特法の抜本改正を話し合う、専門のワーキンググープを組織する事。

 これを、僕たち現職審議会は求めます。

 今の案では、結局部活が教員の仕事から外される事は無く、今後50年間、さらに超過勤務は増え続けると断言します。

 

 

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