中央教育審議会初等中等教育分科会 学校における働き方改革特別部会(第8回)

 

中教審 傍聴の記録

  

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 第8回 2017.11.28

 

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【中央教育審議会初等中等教育分科会学校における働き方改革特別部会 委員】

50音順

 

 

・相原 康伸 氏

日本労働組合総連合会副会長

全日本自動車産業労働組合総連合会会長

 

・青木 栄一 氏

東北大学大学院教育学研究科准教授

 

・天笠 茂 氏

千葉大学教育学部教授

 

・小川 正人 氏 ★部会長

放送大学教養学部教授

 

風岡  治 氏欠席?)

豊橋市教育委員会教育政策課事務指導主事

 

・川田 琢之 氏

筑波大学ビジネスサイエンス系教授

 

・清原 慶子 氏

東京都三鷹市長

 

・佐古 秀一 氏

鳴門教育大学理事・副学長

 

・妹尾 昌俊 氏

学校マネジメントコンサルタント、アドバイザー

 

・田野口 則子 氏

横須賀市立野比小学校長

 

時久 惠子 氏欠席?)

高知県香美市教育委員会教育長

 

・橋本 幸三 氏

京都府教育委員会教育長

 

東川 勝哉 氏欠席?)

公益社団法人日本PTA全国協議会会長

 

・冨士道 正尋 氏

小金井市立南中学校校長

 

・無藤 隆 氏 ★部会長代理

白梅学園大学大学院特任教授

 

・善積 康子 氏

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社

政策研究事業本部 研究開発第1部 主席研究員

 



 

--------------------------------------------

 

議題

 

1、業務の役割分担・適正化に関する具体的な論点(部活動)について

2、「中間まとめ」(案)について

3、その他

 

 

 


※ 以下の記録は各委員の発言要旨を記載したものです。発言内容すべてを網羅できているものではない点をご了承願います。

 

ここから本議題

 

 

事務局より、資料の説明

 

★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)

本日の議題は二点、業務の役割分担適正化、中でも部活動のこと。それから中間まとめ案について議論していく。最初に事務局より部活に関する資料説明、それから議論を。スポーツ庁で議論されている運動部活動のあり方に関する総合的なガイドライン作成に関する会議での検討状況について。

 

 

 

スポーツ庁 学校体育室 塩川室長ガイドラインの検討状況について。資料1に基づき

 

(当日提出資料の説明、特に報告したい点を読み上げ。詳しく触れられたのは「H29年度の運動部活動等に関する実態調査」について。450中学370高校に実施し、校長、教員、生徒、保護者、指導員からそれぞれ回答を得たもの。中でも

 

・平日や休日の活動に関して学校としての決まりの有無

・平日月~金の活動日数や土日の活動に関する回答

・公式戦以外の対外試合の回数

・活動一回あたりの活動時間

・「部活動に関する悩み」を校長、教諭、生徒、保護者それぞれから。

 

また各地の事例として

・北海道伊達市中学校サッカー部

・静岡市の活動日数ルール

・多治見市の17時以降外部化

・村上市の総合型クラブ

 

最後に、スポーツ庁での検討状況「今後、医科学的研究の観点から適正と思われる活動の検討をしてもらう予定で、1月以降、ガイドラインの議論をすすめ、年度末までにとりまとめたい」)

 

坪田 児童生徒課長:高校入学者選抜における部活動の評価について 資料2に基づき

 

(入学者選抜に関して通達等で

・学習活動以外のものも積極的に取り入れるとしていること。

・選抜の多様化をすすめていること。

・調査書のみにとどまらず、検定、学校内外でのスポーツ、文化活動、ボランティアも積極的に評価をしていること)

 

資料3 佐藤 企画官

(説明)

 

 

 

業務の役割分担適正化、部活動に関する議論

 

 

 

★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)

中間案にどう書き込むかの議論はまた後で。ここでは資料1~3に関する議論を中心とする。

 

 

 

●橋本 幸三 委員(京都府教育委員会教育長)

・スポーツ庁の議論となると運動部中心となるが、文化部でも吹奏楽部は運動部以上の所もある。コンクールで優勝を争うとなると、一日でも休むとレベルがさがるという指導者の認識がある。運動部以外にも厳しい部があるという記載は必要だ。

・朝練習は教員の早朝出勤を伴うので、週当たりの実施回数の上限を示すなどの規制が必要ではないか。

・5日制が導入されたころ、中高体連が通知を出して土日いずれかを休養として、当初は守られていたのに、形骸化してしまった。今度改めて休養を決めるなら、実施を担保する、たとえば実施状況の公表などが必要ではないか。

 

 

 

●妹尾 昌俊 委員(学校マネジメントコンサルタント、アドバイザー)

・実効性の担保が課題

・(妹尾作成の資料参照)過熱化の原因を踏まえる必要がある。これまでも中高体連の呼びかけや各省庁、教委の通知はあったが、守られていない。

(以下、資料の概要説明として)

・過熱化の背景①部活の学校活動上の位置づけがあいまい。学校教育の外なのか、中なのかわからない。教育課程外だが、やるなら学校の一環としてでやってね、という内容になっている。この規定を誤解している校長もいる「指導要領に書いてあるからやりなさい」のような。やるなら学校教育の中で教育効果を考えてやるという理解の浸透が必要。また生徒の自主的活動で、超勤4項目に該当しないのが部活。だが勤務時間外の活動が当然視されていて、土日は特殊勤務手当の一部として部活手当が出る。業務なのか自主的位置づけかあいまい。業務かどうかの検討が必要。労働法の専門家の意見も聞きながら策を講じる必要がある。あいまいなまま活動が拡大してきた

・過熱化の背景②生徒の成長、指導上の効果があるから学校は部活をやめられない。スポーツ庁の資料(実態調査)の主担当顧問への質問で、「部活で重視していること」に対して大会コンクールでの成績というのは少数派だ。生徒の自発性、主体性、チームワーク、協調性、共感のほうを重視している。だから外部指導員には任せきれないという意見が多い。ここの考えをどうするか。確かに部活の効果、意義はあるが、生徒の成長支援や指導は部活以外でも教員が担っているものであり、部活でやりすぎではないかということ

・過熱化の背景③試合があるからハードになる。私学がやっているからハード。公立だけ規制をかけるのでは不足であり、私学も含めて考える必要がある。

・過熱化の背景④入試の話

・過熱化の背景⑤保護者にとっては、部活に行ってもらう方が子育てが助かるという実態があり、そこへの社会や保護者に対する啓発や呼びかけが必要。そうでないと実効性が担保できない。一番いいのは休養日や活動に関する通達に従わないと試合に出れないといった議論も必要ではないか。

 

 

 

●富士道 正尋 委員(小金井市立南中学校校長)

考えられる対応策について

・「各校長が」という表記があるが、指導員など外部人材の活用ということだが、問題は予算はどうするかということ。人材をどこで確保するか。校長だけに任せるのでは酷であり、行政も含めバックアップが必要だ。

・部活動指導員に関して、責任の所在に校長は懸念する。大会引率に限らず、日常活動中に事故があったらどうなるか。最終的には指導員が公の職員として位置づけられれば話は別だが。将来的には学校から地域単位に移行といっても、すぐは無理でステップ=最初は外部人材を部活動指導員として入る→職員として採用される→最終的には地域単位の取組にしていく=を踏んでいく必要がある。その過程で民間のスポーツクラブのスタッフの活用など柔軟に考えないと限界が見えている。

 

 

 

●天笠 茂 委員(千葉大学教育学部教授)

実態調査の結果に関して

・対外試合は学校ごとの実態、慣習や慣行で動いているのではないか。たとえば校長の異動に関係なく、前例踏襲している実態ではないか。これが蓄積して学校のガバナンスが利かない状態になっているのではないか。慣行を是認するのがリーダーの在り方ととられている。学校の自主性自立性をたてていくのが働き方改革の大原則と考え基準に提言すべき。校長の判断が機能するような働きかけ、部活に関する制限の日数の明示して、それを参考にして都道府県で基準を設け、学校で校長が運用する。

・困難を抱えることについては、教職経験年数による困難度の調査をして、経年移動があるのか、変わらないのかを見てはどうか。経験年数による部活の配慮が必要ではないか。教員が授業に専念する環境を作るのが大前提で、授業と学級経営に力を使っていただき、そのうえで部活など幅を広げていくような形。たとえば初任数年は部活から外れるようなことを。中学校では最初副担任、それから担任というステップがあるのだから、部活も同じ。もし自治体でそれをやっているところがあるなら、情報が欲しい。

・月~金と土日がメリハリがない、一体となっている。週5日制が本来の主旨や姿から変質してきたことが、働き方改革の背景にあるのではないか。ならば月~金の担い手、土日の担い手を区分けするという案もある。土日が平日の延長戦になっている状態を見つめ直す必要がある。

 

 

 

清原 慶子 委員(東京都三鷹市長)

各資料

・資料1のスポーツ庁ガイドライン作成について。実態調査や自治体事例について検討したことが有意義である。運動部の適正化は生徒にとって適切な活動を保証すること、働き方改革が連携することが重要であると示唆している。

・資料2について。高校が多様な入試を行う、他方で部活が重視しすぎていることが部活の過熱化を招いているのではないか。重要なのは、中学生が自分の将来、進路を確定するうえで部活の評価がされているのか、どの程度されているのか。一般と推薦で評価軸が違うだろうから、全ての高校で可視化する必要があると感じた。

・資料3について。運動部だけでなく、吹奏楽をはじめ文化部も含め、総合的に提案していきたい。予算、人材、責任の所在を認識する必要がある。三鷹市は全てではないが、コミュニティスクールによる部活動を支援してもらっている。華道や合唱、吹奏楽で地域の方にクラブの指導者になることで、生涯学習の接点になっている部分もある。部の活動の質向上、働き方改革、地域の方の生きがいを高めるが融合していくのが望ましい。現実の問題、中長期的にどうするかをまとめていく必要がある。ノー部活デー、部活週休日、一斉週休などやらない日を決めないといけない。

 

 

 

●青木 栄一 委員(東北大学大学院教育学研究科准教授) 

・上限規制は重要。静岡市の事例は大変参考になる。上限規制は非常に長い時間をやっている例に有効だろう。教員勤務実態調査でも部活動に関する分析を進めているので、次回以降この場でも共有できると思う。社会的にこの問題を発信している方は、この調査に基づいた主張を組み立てている。

・スポーツ庁の調査から、教員のボランティア、熱意に保護者がフリーライドしていることがわかる。多治見の例を見ればコストもわかるだろう。

・少子化、小規模校の時代の中、フルセット型、中学校で全部の種目がそろっていないとみっともない、という部活への認識を改めた方がいい。お金がかからないことでできそうでいうと、上限規制、それに教育行政内部でできることとして、部活動を意識した採用は好ましくなく、メスを入れた方がいい。また行政内部だけで考えるのではなく、外部=スポーツ団体、文化団体に積極的に働きかける必要もある。地域によっては大会やコンクールが新聞社を先頭に過熱していく例もあるので、ノー部活デーなど上限規制に協力してもらうように呼び掛ける、休養も大事だよと。

 

 

 

●佐古 秀一 委員(鳴門教育大学理事・副学長)

・そもそも自主的自立的と位置付けられている活動を、一日何時間もやるものを学校でやるべきなのか。そうなら学校の仕事として人を増員し、スポーツ専門のスタッフを雇うべき。そうでないなら教育活動上の部活動の位置づけを学校の枠組みの中で考えないといけない。

・部活に関する当面の観点は2つ。学校の教育活動内でどう位置付けるか。教科とのバランスで配当時間を決める。

・もう一つは教員の働く量の中で週これぐらいと決める。しかし私は教育活動上の位置づけということで議論を進めていかないと、単に外部でいう話にはなかなかいかない。

 

 

 

●田野口 則子 委員(横須賀市立野比小学校長)

・小学校からお願い。小学校の部活は調査対象にもなっておらず実態が明確になっていないいない。ぜひ小学校部活動も業務適正化の議論に入れてほしい。

 

 

 

●善積 康子 委員(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 政策研究事業本部 研究開発第1部 主席研究員)

・学校改善の観点から見直しが必要。学校を見ていると、同じクラブの担当でも人によって関わる時間が違う=個々の考え方が違う。なぜなら部活動の位置づけが曖昧だから。一方、部活熱心な教員の声が大きく、本音ではあまりやりたくない教員がそれを言えず、不満をため込む実態が見受けられる。チーム学校の非常に大きな壁である。個々の判断や意見を言える人の声で動くのは、組織としていいことではない。場所の関係などで校外でやるなら校長の管理は不可能なので、顧問に委ねてしまうとなると、意識や空気感も含め、組織の一体感、力が付きにくい。

・今すぐできることとして、各学校が各顧問の学期、年間でどれぐらいの活動をするのか、計画が見える状態にすること。保護者へも含めた見える化をしないと、曖昧、ブラックボックスのまま行われてしまうとおかしいかもわからない、改善点も見えない。位置づけの議論がすぐに済まないなら、最低限、計画性は現場で持っていただきたい。

 

 

 

★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)

・ここで部活動適正化の議論は打ち切りたい。次の議題、中間まとめ案に移る。今日を含め8回の議論を踏まえ、中間まとめとして今日、次回と2回にわたって進めたい。資料4のまとめ案参照。多岐にわたるので、3つに分けて議論したい。そして時間が最後にあれば全体に関する意見としたい。

・「はじめに1・2」「3」「4・5・6」の3分割とする。パートごとに事務局に説明を求めたのち、審議に入る。

 

 

 

佐藤企画官

・1・2について 中教審としての明確なメッセージとしてまとめた。思い切った記述に踏み込むと同時に、誤解を避けるように配慮した結果、かなり長いものになった。今後概要版の作成など工夫していきたい。 (以下資料説明)

 

 

 

★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)

修正案があれば、それも含めて意見を述べてほしい

 

 

 

●妹尾 昌俊 委員(学校マネジメントコンサルタント、アドバイザー)

・私の資料にも書いたことだが、働き方改革の背景意義に関すること。案では新学習指導要領対応のことが書かれておりその通りだが、これがファーストかというと個人的には違和感がある。順番も含め考えたい。長時間是正、持続可能な教師の勤務環境の整備、あるいは日本型教育=よかったけれども課題が多い、が最初で、しかも学習指導要領も変わるので、の論理展開のほうが現場も受け入れやすいのではないか。

・新学習指導要領を冒頭に持ってくると、「文科省は新学習指導要領対応をしてほしいから働き方改革を言っている」と解釈される懸念がある。学習指導要領が新しくなろうがなるまいが、今の長時間労働はまずいので是正されるべき。労務管理もできていない、労基法違反、法令順守もできていない学校のひどさを考えると、学習指導要領は大切だが、そちら(労働環境)が先に改められるという書き方をしたほうがいい。

・関係して、何のための働き方改革なのか。教師の命を守る、心身の健康を図る、研鑽や人材育成をすることが結果的にも子供のためにもなる。人生100年構想の時代にというなら、教師には60歳の退職後の人生を楽しんでほしい、そのために現役時代に家と学校の往復だけを強いるような働き方では社会に開かれた教育課程にはならない。参考までに横浜市の改革は「先生のハッピーが子供の笑顔につながる」のコンセプトにしている。このように中間とりまとめもさらに踏み込めるとよい。

 

 

 

●相原 康伸 委員(日本労働組合総連合会副会長、全日本自動車産業労働組合総連合会会長

・全体としていいと思う。重要なキーワード:今回の働き方改革の目指す理念を共有しよう。理念を定める、共有する必要がある。政府が進めている働き方改革は、日本の労働文化をこの際改めよう、歯止めの基準を設けよう、が狙いであり、本部会もそれを踏襲すべきだ。その点、勤務時間のありかたに触れたのはよいし、働き方改革に遅れないようにというのもいいが、「(時間外労働の上限など労基法の見直しを踏まえ)働き方改革の狙い、意図を踏まえた」と書いた方がいいのではないか。合わせて6ページ目の上から2行目「教師の長時間勤務の要因の見直し」を「をもたらす要因を、時間外勤務の上限規制も含め制度面から見直し」としたほうがいい。5ページ目、メンタルヘルスの件。男性教師より女性教師のメンタルヘルスが悪いということも加筆してほしい。

 

 

 

●天笠 茂 委員(千葉大学教育学部教授)

・5~6ページの内容に関して。「教師は魅力的である仕事であると再認識され、誇りをもって働く」が章構成の中に沈み込んでしまっている。授業に集中~人生100年という流れで説得力があるのか。教師が授業等本来的業務に専念できることを目指す働き方改革、そのために学校のある姿はこうだ、と展開されていく方が読み手にも素直に伝わるのではないか。

・さらに7ページで長期化の要因と分析が始まってしまうが、現状の分析を踏まえ、見つめ直そう、そのために学校はどうあるか、という章構成にしてはどうか。中身は示されている通りなので、章構成に工夫を。

 

 

 

★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)

なかなか難しいが、検討したい。

 

 

 

●橋本 幸三 委員(京都府教育委員会教育長)

・6ページ上から4行目。「児童生徒に向き合う時間を確保できる勤務環境を整備」 のところ。海外と比べて日本の教員が事務的なものに時間が取られたことを踏まえていると思うが、この表現だと、部活動も生徒指導も「向き合う」だし、むしろ向き合いすぎている要素もある。後続を読んで納得した部分もあるが、膨大になってしまった業務範囲を明確にしたうえで専門性を生かせる時間を、というなら理解できるので、冒頭の表現は直してほしい。

 

 

 

●佐古 秀一 委員(鳴門教育大学理事・副学長)

・今の教職員の現状をどう認識しているか、ということ。

・その後の要因分析の並べ方がわかりにくい。いろいろなレベルのものを配列してあるので読みにくい。勤務時間増加の説明と、その対策が不十分というものが混在したりしている。これまでの勤務を増大させた要因と、その対策は区分してほしい。

・時々違和感を感じるのが、外部人材調達といってもたとえば私がいる徳島に誰がいるのかというようなこと。2.「学校における働き方改革」の基本的な考え方の(2)検討の視点で①~④に加え、できれば⑤「学校の規模や地域性を踏まえた働き方改革」を追加してほしいということ。

 

 

 

●川田 琢之 委員(筑波大学ビジネスサイエンス系教授)

・1ページ目(「はじめに」)の真ん中から少し下。学校における働き方改革をすすめるには の所。議論は反映されていると思うが、教員の働き方については、健康を害さなければいいではないではなく、生活の質を高めるということも入ってくるのではないか。

・10ページの③「勤務時間の在り方に関する意識改革と制度面の検討」の部分 3行目 制度のまとめの所で特例について述べているが、原則が労基法であることを、簡単でいいから言及する方がいい。同じ個所で、(相原委員から提案のあった)上限規制以外にも多岐にわたる対策があるので、何を重視するのか。今回の上限規制は36協定の場合であって、直接教員には適用されない可能性もある。他方、適用する法律がないから教員には上限規制が要らないということでもないが、今後検討ということで盛り込まれるならそうしてほしい。

 

 

 

●富士道 正尋 委員(小金井市立南中学校校長)

・我々の議論は教員の働き方改革ではなく、学校における働き方改革であり、結果教員が楽になるではなく、子供のため、プラスになるんだという理念、そこを外してはいけない。この部分をどこに入れるか、難しいが、「はじめに」などわかりやすいところに入れ込んだ方がいい。

 

 

 

★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)

パート1はここまで。納得いける意見も多かった。

パート2へ。

 

教師が担う業務の適正化

 

 

佐藤企画官  (資料に基づき説明)

 

 

 

清原 慶子 委員(東京都三鷹市長)

・これまでの部会での議論が集約されたものと思う。一点だけ。p12基本的考え方で「学校が担うべき業務」と列挙されているものについて、これは従来の原則と思うが、p16の「各学校が取り組むべき方策」のところで「保護者や地域住民との学校経営方針の共有を図るとともに、地域・保護者との連携については、保護者や地域住民が一定の権限と責任をもって学校運営に参画する仕組みであるコミュニティスクールや、地域学校協働活動の活用を推進していくべき」とあるが、未来に向けて、今から始まる新しい動きとしてコミュニティスクールや地域学校協働活動が将来像である。今までの整理によれば学校業務の中にコミュニティスクールが課題を解決する方策としてコミュニティスクールが入るが、教員の仕事を増やすような感じにならないように、積極的に協働という視点を3’や4と入れておくのがいいのではないか。また「地域学校協働活動の活用を推進していくべき」という表現はよくない。「学校がこうした仕組みを活用」だと上から目線になる、推進、ぐらいがよい。地域や保護者は、学校における働き方改革の心強いパートナーなので、表現に配慮がほしい。

 

 

 

●青木 栄一 委員(東北大学大学院教育学研究科准教授)

・「活用」のあたりは気になっていた。大きな3の内容に違和感はないが、前提となる認識について、学校がやるべきもの、そうでないもの、とあるが、もしかして「誰もやらなくていいこと」をやっていないか、そこから業務の精選をするということを、尚書として3のどこかに入れていただけないか。

 

 

 

●相原 康伸 委員(日本労働組合総連合会副会長、全日本自動車産業労働組合総連合会会長

・p23将来的には本来業務に注力できるように、とポジティブなのはいいが、深刻さを出すため、部活動が教員の業務ではないと明記したうえで、そうしたほうがいい。

・p14に「業務の総量を削減することが重要」とあるが、追記するなら、具体的な削減目標の設定など、と総量で抑え込んでいく空気感を示した方がいい。法律によるものではないが、具体的に考えていくほうがいい。

 

 

 

●妹尾 昌俊 委員(学校マネジメントコンサルタント、アドバイザー)

・p12の学校が担うべき三つの業務として学習指導はいいが、生徒指導、進路指導については、人格の形成を助けるということで日本型のよいところだが、仕事が広がる要因。部活もこういう観点では生徒指導の一環になってくる。課程外だが教員には大事というように生徒指導の概念が広い、広がってしまう可能性に注意しながら業務の在り方、仕分けをしないといけない。

・p15 今後学校に業務を付加する場合は文科省に一元的な管理部署を設けるというのもいいが、今までプログラミングや小学校英語など増えてきたのは社会産業界からの要請、アレルギーなど安全性の高まり、地方議会などもそうだが、問い合わせのような民主主義のコストの部分がある。文科省が管理部署を作ろうが作るまいが、これは変わらない。仕事が増えるなら人的な手当はどうなのか。仕事の量に対する財源とか責任というのは、民間では仕事と予算、人材をセットで考慮するが、学校は「子供のため」で済まされて無償労働になってしまう。そこを踏み込む必要がある。

・部活に関して、学校が自由に考えられるもの。各校や教委で顧問の当て方など裁量を持てる。しかし一方で裁量がありながらここまで過熱化してきたので、裁量だけでは変わらない。理想はやりたい人がやる、やりすぎないようにする、だがそれが無理なほど肥大化している、勝利を目指しハードな練習が進んでいるから、自主性自立性だけではなく歯止めをかける議論をスポーツ庁も含めやっていく必要がある。

 

 

 

●佐古 秀一 委員(鳴門教育大学理事・副学長)

 

・p14 方策のまとめについて。学校でやるべきでない仕事には人材手当てが必要という話をしたが、人材をどう確保するかが明記されていない。国や地方がどうするのか。外部人材を活用するための仕組み作りは教委がするべき、といったことを書いておかないと置けない。

・p16 各学校の最後に校長のことを書いているが、学校現場の雰囲気づくり、それもあるが、校長の役割に「教職員の適切な時間管理をしっかりやる」と書き加えていただきたい。

 

 

 

●田野口 則子 委員(横須賀市立野比小学校長)

・p14(2)②文科省として地域保護者の理解を得られるように資料を提供していきたい。はありがたい。ともにパートナーだから、一緒に働き方改革を理解していただきたい、という資料提供をお願いしたい。

 

 

 

★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)

時間が迫っているので、パート2は ここまで。

 

 

中間まとめ案について

 

 

佐藤企画官 (説明)

 

 

 

●青木 栄一 委員(東北大学大学院教育学研究科准教授) 

・p28 下から二つ目。管理職の管理負担を小さく、ということを書いてほしい。

・p32 勤務時間に注目して方策を書いているが、休憩に関する言及が弱いので書いてほしい。年休の取りやすさも書いてほしい。長期休業期間への言及の意義は、じっくり研修できるということと思うので、そういうことも書いた方がいい。

・p34給特法に関してはp8の上から2つ目に係るところだが、ここの意見は法律論としては理解しているが、給特法の立法過程を見たところ、給特法があるから現状がある=給特法悪者論でこの部会が進んでいいとは思わない。当時、時間管理をしっかり指導をやっていくという話だったので、それができているかということに戻るのがこの場ではないか。給特法があるから現出ではなく、できる前から教員は多忙だった。そういう認識を言いたい。

・p34に戻り、当時どういう立法自浄があったか認識し、他の職種との比較はどうか、教員の特殊性と漠然というが、他と比べるとどうか。今でいえばたとえば船員法は特殊法になっている。そういう勉強もして議論していい。

・せっかくの提言を実効性を高めるために、学校保安規則のように法令レベルのものが教育委員会レベルで盛り込まれるようにしてほしい。また、勤務実態調査を定期的に行うべき。研修や養成でも働き方に関する意識するようなものをもりこんでほしい。

 

 

 

清原 慶子 委員(東京都三鷹市長)

・p32で「勤務時間管理は、働き方改革の手段であって目的ではない」と書いたことは重要。自治体として教委を支援しないといけないと感じたのは「勤務時間管理の徹底と合わせて業務の削減や勤務環境の整備を進めなければならない」 これは当たり前のことだ。

・p33全体の意識改革は大前提だが、難しい。研修、意識改革というというが、研修が負担になってはいけない。働き方改革になるような、内なるムーブメントが重要。人事評価の積極的活用というが、これはけっこう難しい。抽象的にはわかるが、具体的には校長や現場と、よりよい意識改革をサポートする手段を考えていきたい。学校評価といっても、誰が、いつ、どのような手法で評価するかが、非常に重要。

・p36公立学校の時間外勤務の抑制に向けた制度的措置に関する記述も非常に重要。「文部科学省は,公立学校の教師の長時間勤務の改善に向け,業務の総量を削減するにあたり,勤務の特殊性にも留意しつつ,勤務時間に関する数値で示した上限の目安を含むガイドラインを早急に検討して示すべきである」。思い切って記述をしていただいた。

 

ここで事務局に聞きたいが、いま市長として来年度予算編成をしているが、文科省というより官邸に対して全国市長会公立学校の設備に関する補正予算を要望をした。お金がないと施設整備もできない、そういう事態だから、事務局が思い切ったことを書いても、予算についてやや不安がある。働き方改革に実行対策をするのにいくらかかるか試算しているか。私学教員並みの労基法適用へ切り替えるなら、タイムマネジメントができていないといけないが、相当の経費が必要ではないか。試算すれば驚くべき金額ではないか。確保が難しいなら、たとえば教職調整額をプラスして対応するならどのぐらいの予算がかかるのか。規模感が知りたい。というのは、6のところでまだ調整中になっている=予算交渉中になっているところがある。私たちは自由に要望していい立場にあると思うが、優先順位をつけたい。中長期的なものと来年度からのものと、目安になる金額的なものの試算があれば教えてほしい。特に小学校英語を考えると、超過勤務は増やしたくない。できれば教員こそ増やしてほしいと。それが現場の声ではないか。残業手当の確保より、教員確保を要求したい。

 

 

 

★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)

今の件の回答は最後に

 

 

 

●天笠 茂 委員(千葉大学教育学部教授)

・p28 学校の組織運営体制の在り方について。学校という組織の健康を維持する義務と責任を負うことにおいて、それぞれの立場で負う。行政など組織にとどまらず、教員一人一人も負う。健全度のチェックを自己診断、他者からのアドバイスを受けてする。p33の学校評価と連動する話。現在の学校評価ガイドラインは説明責任のためのものであり、それは重要だが、自らの組織の健康度を見ることは引き気味ではないか。職場、組織の在り方を自ら振り返る、さらに第三者などから広く加えていく、力を借りるという記述をガイドラインに入れることを検討してほしい。

 

 

 

●相原 康伸 委員(日本労働組合総連合会副会長、全日本自動車産業労働組合総連合会会長

・p35一番下3行。教師の勤務の特殊性を考慮しながら、というが、国立付属の教師にも勤務の特殊性はあるのに給特法の適用除外とされていることからすると、立法趣旨からすると、それが今日の教員の勤務実態に当てはまるのか。将来にわたる学びの質が担保されていく状況にあるのか、という観点の記載も大切。議論継続も必要だが、スピード感が大切なので、技術的な作業チームを作って議論を再開していくことも必要だ。

 

 

 

●川田 琢之 委員(筑波大学ビジネスサイエンス系教授)

・p33(4)に関して。長時間労働抑制は労働法の観点からも重要だが、ルールを作ればいいのではなく、職場の意識。民間だと取引先との関係で長時間労働になる、それを抑えるということだが、教職員の長時間労働を抑制することで教職員全体が一体感を持つことが重要。民間でいう取引慣行に類して、地域との調整が重要である。

・p34でこういうまとめ方でいいと思うが、細かい表現で「労災認定基準をクリアする」という表現は趣旨が伝わりにくい。たとえば同じ内容で「数値を超える長時間労働を避ける」というのがいい。36協定については公立学校の教員には適用されないが、というが、厳密に言うと36条自体の適用はあると思うので、36協定が必要となるような運用がされていないか、という書き方。

 

 

 

●妹尾 昌俊 委員(学校マネジメントコンサルタント、アドバイザー)

・p30に4週4休を取らないといけないというのを強調してほしい。土日も部活や試験監督で出ずっぱりということへの問題提起にもなる。

・p33 管理職の育成・評価、管理職がちゃんとやっているか誰もわからない。そこは部下評価、職員がどう思っているのかのような仕組みも考えたい。

・p34 上限規制も含めて数値目標のこと。静岡市の例はいいが、部活動の時間が一年間の平均で月45時間以内というのはもうちょっとしたら過労死ライン、そこまで部活で費やすというのは違和感がある。こういったところは慎重になるべき。

・環境整備もいろいろあるが、労基署のような第三者が査察や指導ができる役割が必要。人事委員会が機能しているならこんな長時間労働や労基法違反が起きているはずがない。そのあたり法的財源的に対応を。私立は労基署が入るのだから、公立についてもそこを含めて考えるべき。

 

 

 

●善積 康子 委員(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 政策研究事業本部 研究開発第1部 主席研究員)

・p32 「勤務時間管理が手段であって目的ではない」 その通りだが、その先「管理の徹底」とあるが、労働時間の把握ではなく分析してどうつなげるかが管理だが、なかなかそこまでいかないことになりがちなのが学校現場。分析という観点の文言を入れてほしい。

・(3)適正な勤務時間の設定というが、難しい。適正な勤務時間とは何か、明確ではない。設定を誰がするのか。ガイドラインなのか、学校現場ごとに作っていくのか、大きな違いがある。概念があるなら説明を。ないなら学校現場で適正であるべき時間を考えるというニュアンスを入れてほしい。

 

 

 

★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)

時間になったのでここまでとしたい。各委員からいただいた意見は中間まとめに修正して、再度議論していきたい。清原委員から事務局への働き方改革に関する予算の件について答えられる範囲でお願いしたい。

 

 

 

財務課長

清原委員からの働き方改革に必要な予算、人件費について。全体でどこまでが働き方改革の予算か明確に総額でいくらか出していないが、来年度要求としては学校が担うべき業務の効率化に関して11億円、教員以外の専門人材の活用に147億円、さらに学校の指導運営体制の包括的強化、ただしこれは人件費も含めた全体になるので、1兆5千億になってしまうが、働き方改革の部分だけ抽出するのは難しい状況だが、しっかり取り組んでいきたい。また、今の教員の勤務状況のまま、仮に教職調整額の中で全部換算してみていくと、あくまでしっかり業務改善を取り組み、学校の働き方改革で業務の精選をするという前提で、文科省としてしっかり出しているわけではないが、国庫負担で小中学校の教職調整額1%が約120億円、だから現在の4%分だと500億弱になる。実施した教員の勤務実態調査、10年前に実施したものも合わせて、通年ベースに直していくので、必ずしも正確ではないが、小学校なら30%近くに引き上げなければならないし、中学だと20%程度、時間に合わせるとそうなる。国庫負担分は3000億を超えるようにになる。これはあくまで3分の1だから、総額はその3倍になる。さらに、教職調整額をなくして時間外手当となるといわゆる割り増しになる。平日の時間外、深夜、休日と異なるが、一般的な平日の25%増で計算するなら、その分増える、かなりの額である。正確な試算ではないが、そのぐらいの費用が掛かる。

 

 

 

清原 慶子 委員(東京都三鷹市長)

ありがとうございました。厚労省では医師の働き方改革の検討会が始まっているそうだ。医師、教師、どちらも働き方改革の検討がなされているということで、今の数字は驚くべきものだが、しかしそれだけ意義ある働き方を教員がしているということを改めて感じる。またこの数字を参考にしながら、市長としては検討の参考にしたい。

 

 

 

★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)

次回の日程は12月12日(火)15時~17時半、同じこの場所で。

 


 

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